海底から

これまでの休職ライフを振り返ってみると、時にはマリアナ海溝に届くかのように沈み込んで、かと思えば猛ダッシュでエベレストに登っているようなイメージで日々を捉えていた。 真夏になって、強い日差しが海を干上がらせてしまった。新たに出現したマリアナ…

交差点の手前で

いつの間にか誕生日を迎えていた。御年27歳。 18歳の誕生日まではプレゼントが楽しみで、20歳になるまではお酒が早く飲みたいと逸る思いで、20歳になってしまったが最後、特に感慨深くもなくダラダラ酒を飲むようになった。ここ最近は、視界の先に三十路街道…

考察班

近所のお店へとことこ歩いて段ボールを買う。メッセージカードや納品書を書く。漂流日記を梱包する。郵便局へ段ボールを運んで出荷する。 こんな日々を送っている。自宅はひとり出版社と化していた。 そうそう、最近リリースされたオンラインゲーム『ポケモ…

家宅捜索

気づいたらオリンピックが始まっていた。開会式を見たいが、家にテレビが無い。スマホで見れるらしいが、面倒くさいので代わりにフジモテキイグチのSpotifyプレイリストを作成する。尼崎の古本市で音楽を流してよいと運営さんから許可が出た。30曲でぴったり…

さんすうのおじかん

カッターとホッチキスで本を作り始めた頃から、ある目標を定めていた。 古今東西の日記本が集まる下北沢「日記屋 月日」さんでの漂流日記の取り扱い。 日記を書き始めてから1年も経っていないが、日記本の晴れ舞台に立ってみたいという欲はやっぱりある。電…

書けない人

ON READINGの黒田さんから「漂流日記5冊持ってきて!」と連絡を頂く。まだサンプルをお渡ししていないのに納品の連絡がやってきた。 高松から帰ってきてちょっと休憩したら、漂流日記を梱包したりと準備する。水曜日、漂流日記とともに東山公園駅に向かう。…

テキイグチ・レポートⅢ

古本市当日の朝、ホテルを出て駅前のパン屋で朝ごはんを買って会場へ向かう。僕らのブースには長机と3つの椅子。これをお店に仕立てていく。 とりあえず、持ってきた箱などを積み上げて立体感を出す。平積みだけでなく、立てかけるようにして表紙をドンと見…

テキイグチ・レポートⅡ

高松港からシャトルバスで高松駅のホテルに向かう。荷物を置かせてもらいたいが、スタッフがいないのでエントランスの椅子に座ってぐうぐう眠る。 6時頃にスタッフ到着。荷物を置かせていただき、圧倒的質量から解放。リュックとトートバッグだけのるんるん…

テキイグチ・レポートⅠ

16日の朝、藤本さんから連絡が入る。どうやら、ここ最近お仕事を頑張りすぎたためか体調を崩してしまったらしい。コロナではないようだが(そもそもコロナの方から逃げていくと思われるが)、心配である。という訳で18日に高松市で開催される「海の見える一…

箱に溺れる

とうとう自宅に漂流日記が150冊も届く日になった。緊張してイマイチ眠れなかった。午前中に配達と指定したのだが、9時頃から度を超えてそわそわし始めて、トラックが来てないかとベランダから確認を繰り返す。外から物音がしたのでベランダへ出たら別のトラ…