漫画を読むためのお勉強

どうやら会社の先輩数名にこの日記がバレているらしい。別に会社への悪口は無いので特に問題は無い。ただ、誤字脱字を見抜かれるのがとても嫌で、文章のチェックを複数回重ねるようになってしまった。訴訟。

 

それはさておき、最近読んだ漫画がめちゃくちゃ面白いのに難しいので頭を抱えてしまった。甲野酉が10年かけて書いたという『未踏』という作品である。とある大学の超能力サークル「未踏」のメンバーは超能力を「証明する」のではなく、超能力が「ある」ことを示すことを目的にストイックに活動するという物語である。証明する気は無いので傍から見れば本当に超能力者なのかグレーゾーンなのだが、あると信じればそれは確かに存在するのである。詩野うらの短編集『偽史山人伝』に収録されている認識論に関する物語『現代路上神話』を読んだことがあったので、前半部分は物語をイメージしながらかろうじてついていくことができた。

後半がもうとにかく難しかった。主人公の稲城が見る夢の中へ、超能力を使ってヒロインの神迫が潜入するという内容なのであるが、途中でコマとコマの間の余白に登場人物が現れてコマになり、元々コマだった部分が徐々に余白になって反転するような複雑な表現が登場する。初めて見た表現であった。夢と現実の表裏一体・合わせ鏡の関係性、時間の超越、夢の中で繰り広げられる行為全てが何を暗示しているのか掴めない。久々の完全敗北である。Twitterで読者の感想なんかを見てみると、物語の随所にトートロジー(同義語反復)的な構造が散りばめられているらしい。トートロジーって何だそもそも...こんな漫画本当に読んだことないぞってくらいハチャメチャに面白いのに、本質・深層を理解できない自分の頭のアホ具合にもやもやしてしまう。ただ、10年かけて描かれた作品なので倍の20年かけて理解したらいいやという心持ちに次第になった。

漫画が大好きなのであるが、基本的にジュンク堂ヴィレヴァンで良さげだと思った漫画を前情報無しで適当に買っている。レビューなど見ずに直感で買う。そしてたまに完全敗北する。完全敗北する要因として最も多いのが「高校で世界史と倫理の授業を受けていないこと」である。

当時理系だったので選べる社会科目数は1つ、そして選んだのは日本史。『信長を殺した男』など日本を舞台とした物語はスラスラ読めるのであるが、西洋の歴史や宗教・哲学はまるでさっぱりわからないのである。カラカラ浴場しか僕は知らぬ!しかし、知らぬ知らぬと言って駄々をこねても漫画を理解することができない。どうせ今は暇なので勉強しよう。とりあえず『もういちど読む山川世界史』を買ってきた。なぜかユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』も買ってきた。衝動で漫画を5冊も買ってきた。本でパンクしそうな自室がますます本で埋まってしまった。本の重みで本棚が斜めに傾き始めている。

 

甲野酉 未踏

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偽史山人伝 (ビームコミックス)

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