目に見えない科学

共通テストを終えた弟から前期後期の志望校を変えずに受験すると連絡が来た。目標の壁は高いけどなんとかなるよ、大丈夫。でも、大学に受かったら大阪を離れることになるからなんだか寂しいな。弟はバイオテクノロジーに興味がある。遺伝子というミクロの世界である。目に見えないものに興味を持つことってなかなか凄いことだと思う。

僕の場合だと、高校生の時に実は物理学者になりたかった。きっかけはドラマ『ガリレオ』である。あとは当時の数学の先生に教えていただいたロバート・L・フォワードSF小説『竜の卵』がめちゃくちゃ面白かったというのもある。文系教科のほうが遥かにできるのに福山雅治のせいで理系の道を進んでしまった。そのため日本史は学年1位なのに数学が赤点みたいな逆転現象がよく起きた。近所の大学の高校生向け物理セミナーにも通うほど割と熱心だったのだが、講義を聞くにつれなんだか違和感を覚えた。『ガリレオ』の世界の物理は目に見える物理であるが、今の物理学の最先端はどうやら量子力学と天体物理学であるらしい。量子力学はミクロすぎて目に見えない。天体物理学はマクロすぎて実感できない。視認可能な現象に僕は興味があるようだ、結局目に見える構造物を造る土木学科を志望した。そして、大学入学後に心変わりして建築専攻になった。物理の公式はほとんど忘れちゃったけど今でもたまにブルーバックスを読んだりする。

今は目に見えないものに興味がある。そもそも自分という存在がわからない。今日も朝からめまいでグルグルして本も読めずベッドに伏していた。おそらく大小様々な波が合成されて僕の体調が確定しているのはわかる。その周期が全くわからない。引力など様々なパラメーターを考慮して天体の軌道を計算するようなマクロの世界が自分の内部に存在する。ヘルスケア関係のアプリを使ったら理解できるものなのかな。

昼頃にめまいがなんとか落ち着いたのでひょっこり会社に顔を出す。上司とあれこれ話したがどうやら僕は痩せてしまったらしい。同期曰く白髪も増えたらしい。病気と向き合うのはやはり体力を使うことなのだろうか。白髪は別にいいけれども、悪い痩せ方はしたくない。無理のない範囲で筋トレをしようか。

先輩・同期たちと話して必要な書類を提出して14時。昼ごはんを食べるのを忘れていたので、以前から気になっていた松屋のシュクメルリを食べることにした。世界一ニンニクをおいしく食べられる料理らしいが、確かにめちゃくちゃうまい。バクバク食べて笑顔で帰宅。ドラッグストアで養命酒を買い忘れたが今度でいいや。とりあえず歯磨きしてお昼寝しよう。