ぐーたら古書店

感情のサイクルの中で自分がどこにいるのか見失ってから約1週間、「無」の顔をしている。どんよりしている。思考が客観的過ぎて目が後方5mにある感じ。鬱ではないが躁でもないような、かといってこれが安定した正解の感情かと言われると絶対に違う。なんかこうじゃないんだよな感が漂う。なんか違う。欲張りすぎているのかもしれない。2週目も暗中模索の日々が続く。

 

でも、やらないといけないことは結構多いので、無理せずこつこつ1つ1つ進めていく。まずは掃除しなければならない。自宅には本棚からはみ出した本の塔が5つも建造されている。これを解体しながら福井県高浜町のフリマ古書店「フジモテキ」に持っていく本を選定する。掃除嫌いの僕も仕方なくいやいや取り組み、42冊を選定する。コンビニでスリップ(値札)を印刷し、店名・値段・ひとことコメントを書いていく。

 

音楽をかけたりYoutube見たりしながら、ぐーたらのんびり値段を付けていく。しかし、1冊だけ値段の付け方がわからない本がある。昔、古本市で2500円くらいで買った『FRESHFRUiTS』という写真集である。

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2000年代初頭の原宿ファッションの写真集なのだが、Amazonで検索しても全くこの本の詳細がヒットしない。中身も前書きに英語で説明文が書いてあるだけで、他は全て写真。実態がよくわからない。謎の本である。しかし、面白いことは間違いなし。V6の『学校へ行こう!』で渋谷ギャル特集(ヤマンバファッションとか)を放送していた記憶はあるけれども、それとは異なる先鋭化したファッションがあるのだと、この本を手にした時に大変驚いた。この本を見ながら各人物のファッションにツッコミを入れる遊びをすると、かなり盛り上がる。気分はドン小西である。たまに、今でもすんなり受け入れられるファッションがあったりするのが面白い。

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値段を付けるためにちゃんと調べてみたところ、どうやら2005年にイギリスで刊行された写真集とのことである。日本ではなかった。今は絶版。

そして、海外のファッション界に衝撃を与えたとんでもない写真集らしい。

 

以下は引用。

日本のファッションといえば「背広&制服かコム・デ・ギャルソン」というイメージだった中で、西洋ファッション史の文脈を完全に無視したデコラの突然変異的な感性は、欧米のアート・ファッション界の人々に衝撃を与えました。

ストリートスナップ誌『FRUiTS』が撮影した原宿KAWAiiカルチャーの源流「デコラ・ファッション」の写真集を作る - クラウドファンディングのMotionGallery (motion-gallery.net)

 

日本のAmazonでは検索でヒットしないので、海外のAmazonで値段を調べてみる。中古で1万円以上!新品で3万円!!!ヤバすぎて手が震える。不思議な写真集を手にしてしまった。

高浜町に持っていくか悩む。売りたくないが、みんなでファッションツッコミ大会がしたい。散々悩んで、値札に1万円と書いた。アホ丸出しである。しかし、これなら本の面白さをみんなに共有しながら自分のもののままにできそうだ。これでいこう。この表紙の本が1万円と知ったらみんなひっくり返るだろう。そんなこんなで42冊全部に記入。

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昨晩に通販サイトのセッティングをしてから、いしいひさいちの漫画『女(わたし)には向かない職業』を読み直す。朝日新聞朝刊の四コマ漫画ののちゃん』にも登場する藤原先生が主人公の漫画。小学校教師をしながら市民セミナーの推理小説講座にも顔を出していた藤原先生が、新人賞を受賞して推理小説家になるというストーリー(漫画のタイトルはP・D・ジェイムズによる推理小説が元ネタ)。藤原先生のだらだら・ケセラセラな感じがたまらない。高浜町に持っていこうと思ったが、今の自分に重なるような感がして、自宅に残しておこうと思った。

 

今日、LOFTで通販で売り上げたリトルプレスを梱包・発送するために、封筒やらテープやらを買う。何から何まで自分でやっている。全く儲からないが、のんびり楽しくやる。