山岳の形状、物語の構造

まだ完成していないけど、ちょっと感想書いちゃおう。

手作りリトルプレスを経て、漂流日記をしっかりとした本の形にして残そうとしている。その試行錯誤の過程でわかったのは、「よくわからないものを、いかにスモールステップまでクリアに落とし込むか」が結局のところ非常に重要だという点。

 

例えば山の麓に立っているとして、遥か上の方を見上げると山頂が見える。山頂までの登山道が無い。とりあえず、現時点で必要とわかっている工程を書き出してみると4つある。すると、山頂まで4つの段差がゴゴゴと発生した。もちろん、4つの段差のみで登山できるわけがない。しかも、各段差の高さが一致していなくてバラバラ、完了するために要する負荷が工程によって異なってくる。まだまだクリアじゃないので、工程をさらに細分化していき段差の数を増やしていくことで全体像を明らかにしていく。

ところが、登山道の途中で霧が発生していて、どのくらいしんどい工程なのかわからないことがある。こういう時は、まずネットで調べる、詳しい人に相談する、もう少し簡単な方法がないか考えてみる。こうして、霧を晴らせながらどんどん細かくしていき、登れるようにしていく。

僕の場合、ある程度段差を細分化した段階で登り始める。そして、工程表を書いてネックとなりそうな部分を予め重点的に調べたりしながら手を動かしていく。調べてもわからなさそうなら詳しそうな人に即相談。とにかく先を見続けながら登り続ける。負荷が軽ければマルチタスクで進めることもあるし、重ければ友人にも協力をお願いしたりしながら進めていく。

『U理論』にも書いてあるけど、「思考を伴わない行動を避けること」「行動を伴わない思考を避けること」が何より大事。「手を動かす」と「先読み」の両輪で全てが動く。ただ、今回は自分のペースでやってるからまだ簡単なのよね。仕事だったら急に仕様変更などが起きるので、知らん間に段差の数や高さが変わっているから大変だ。あれをスススーッと捌くには修行と度胸が必要。

調べては登ってを繰り返し、本ができあがる。その試行錯誤を記録して本がまたできあがる。でも、登山道を進むだけの物語が面白いとも思わず、やっぱり寄り道したり、弁当を食べたり、周囲の景色を見て楽しむようなことも必要だと感じている。アニメ『交響詩篇エウレカセブン(全50話)』も、終盤間近の39話『ジョイン・ザ・フューチャー』で30分丸々使ってストーリーに全く関係ないサッカーをしていたし。物語に緩急をつけるというよりも、急だけが物語の全てではないし、緩の物語だって全体の奥行きを深くするために必要だという感じ。緩ばかりも困りものだけど。

 

 

いぐっちゃんから、藤本邸を改造してゲリラ古書店フジモテキイグチの拠点を作りたいと熱いメッセージが届く。

「#藤本リノベしろ」

「#藤本商売しろ」

ハッシュタグまで付いて届く。

確かに、あの魚屋空間をそのままにしておくのはもったいない。とりあえず、スケッチブックを取り出して素案を書いてみる。

①コンセプト・ストーリー(Why,What)

②工程表(When)

③機能配置・修復必要箇所(Where)

④拠点計画に携わる人々、訪れる人々の相関図(who)

⑤収益構造、管理体制(How)

上記5つの点から、ざっくりと5枚の絵を描き2人に投げる。拠点を作るために何を考えて、何をしないといけないかを大まかに共有するために。

藤本邸の屋根の防水シートはもうボロボロで、雨漏りがひどい。藤本さん曰く、2階室内にブルーシートかなにかで屋根を作って、漏れた雨水をそのまま屋外に流す作戦らしい。しかし、湿気は本の大敵なのでどう考えてもそれはやめた方がいい。一方で、屋根を補修するとなると、藤本邸だけでなく長屋全体を補修しないといけないから100万円以上かかるらしい。床板が外れそうなサビサビの階段など、ヤバポイントが多い藤本邸。全然スモールステップになりそうにないので、とりあえず保留。言いだしっぺのいぐっちゃんが宝くじ当ててリフォームしてくれるべ。

 

 

漂流日記の方は、友人の校正をデータに反映させ、画像データのカラー形式をCMYKからグレースケールに変更させて(初歩的なことを忘れていた)、漂流日記がほぼほぼ完成する。あとはPDFにして抜け漏れないかチェックしてWeb入稿すればできあがり。ところが昨日、グレースケールに変更している途中で急に鬱になり寝込む。いよいよ本が姿を現そうとして、考えないといけないけど目を逸らしていたものたちがチラリと見え始め、将来が物凄く不安になり、減っていく貯金額に震え、そもそもこの日記が面白いのか再度よくわからなくなり、全く売れないような気がしてきて、致命的な誤字をしてそうで吐きそうになり、食欲も失い、何もかも放り出して寝込む。Twitterに「死にたみが急に増した」と書いて昼寝したら、病気アカウントじゃない方でうっかりツイートしており、目覚めると届いている心配の声。ひとしずくの田中さんが僕の自宅の近くにたまたまいるとのことで、喫茶店でアイスカフェオレを飲みながら寝起きで話す。皆様心配かけて申し訳ないです。急に前触れなくガクンと下がるから困る。

日記にバーコードつけちゃえばという話題になる。国際標準図書番号(ISBN)を取得すれば、本のタイトルや著者名などがデータ化されるので、より流通に乗りやすくなる。家に帰って調べてみるとISBNを取得する額はそれほど高くない。藤本邸大改造よりは絶対に簡単だ。それにしても、大陸間弾道ミサイルICBM)とごっちゃになる。

取得すれば他にどういうメリットがあるのか、そもそもどのような流通ルートなのか、取得すれば何か面白いことが起きるのかよくわかってないので、本屋さんで関連書籍を買う。将来、なんだか1人出版社になってそうな気がする。

 

今日は割と元気だったので、ひとしずくさんに遊びに行く。よく遊びに行き、納品書のチェックなどを手伝っているので、もはや副店長と化している。今日は棚卸しを手伝う。納品書と棚の本を見比べて、売上冊数をはじき出していく。ところが、本が売り切れて追加発注したりすると、複数の納品書に跨ったデータを統合する必要があり結構複雑である。これは管理する上であとあと厄介な要因になる気がする。こりゃ大変になりそうですよと田中さんに相談し、Excelで売上管理表を作ってみる。発注・請求などの仕組みを聞いて諸条件を把握し、表のイメージを紙に描いて操作方法を説明、その上で実際にExcelに落とし込んでみる。出版社ごとにシートを分けて、予め基本データ(書籍名や定価など)を入力しておく。そして、入荷日及び棚卸し日における冊数を入力すれば売上冊数や支払金額がぽんと出るようなものにしたかった。が、休職9ヶ月目、Excelの関数がうろ覚え。ネットで調べながらやってみるが、どうもExcel VBAでプログラミングしないといけない気がする。そこまで仕組みを複雑にすると、エラーが起きた時に僕も田中さんもわからなくなっちゃうので、妥協して簡単な関数で構築する。手動の部分も少しあるけど、とりあえず動けばよし。確定申告の時とかも活用できるはず。もうちょっと効率の良い方法を思いついたらお店に行って改造すればいいさ。今日はやりきった感があって楽しかった。