サウンド・エフェクト

友人に誘われて相撲を観戦する。相撲を初めて生で見る。小学生の時に祖父母の家のTVでぼんやりと武蔵丸朝青龍を見ていた覚えがあるけれど、それっきりで詳しくないまま今に至る。「相撲と歌舞伎は一度は見ないと」と以前からなんとなく思っていた。

 

ラッキーなことに、友人が真正面のマス席を確保してくれた。とても見やすい!味噌ちゃんこを食べたり、物販で遠藤タオルを買ったりしつつ相撲を見る。ド素人なので細かいことは全くわからないけれど、それでも力と力のぶつかり合い、光る技、駆け引き、その奥の深さは見て取れる。押すだけではなく、時には引く、捻る。立合いの瞬間までの緊張感とその後に弾ける躍動感。かろうじて逸ノ城や遠藤、白鵬くらいは知っている。逸ノ城はめちゃデカい。白鵬もデカくて強い。相手の力をドンと受け止め、力で投げる。思わず「お~っ!」と声が漏れる。小柄な力士が意外といる。ド派手に塩を撒く力士もいる。相撲、めっちゃ面白いぞ。

でも、土俵上の闘い以外の点にも目が移る。例えば、土俵下に座る5人の勝負審判。威厳のある佇まい。客席から審判を線で結んで星を作る。行司さんの服も気になる。黄緑色の服の人もいれば、明太マヨネーズみたいな人もいる。力士のまわしの色も様々だ。朱色や水色もある、多様性!土俵を掃除する際の所作も品があって面白い。

そして、一番気になったのが力士たちが身体を叩く時の音。チャポンといい音がする。どうも、行司さんたちの声を吊り屋根に設けたマイクで拾っているような気がする。それで、力士の音も動作の勢いに対してなんだか大きく聞こえる。体格によって音程や響き方も変わってくる。ドン、ポン、チャポン、パン。この人はバスドラム、あの人はスネアドラムかフロアタム、腕を叩けばハイハット。音をサンプリングして、電子ドラムにインプットすれば力士ドラムの完成だ。ドンパンチャポン。

チャポンの音が本当に心地よい。水滴のような残響感。スプリング・リバーブの音になんだか似ている。リバーブというのは、ギターに接続して残響音を与えるエフェクター。スプリング・リバーブは中に本物のバネが入っていて、バネの力でチャポンと残響音を出す。おそらく、力士のおなかに大きなバネが入っている。そうとしか思えない。「Dosukoi Reverb」を開発するしかない。

 

TVで見るのと生で見るのは全然違う。想像していたよりも遥かに面白く、また観戦しようと心に決めた。

 

■スプリング・リバーブの実例。足でパッドを蹴るとバネとともに音がチャポンとする。


www.youtube.com