さんすうのおじかん

カッターとホッチキスで本を作り始めた頃から、ある目標を定めていた。

 

古今東西の日記本が集まる下北沢「日記屋 月日」さんでの漂流日記の取り扱い。

 

日記を書き始めてから1年も経っていないが、日記本の晴れ舞台に立ってみたいという欲はやっぱりある。電子データの送付で申し込みできるとのことで、原稿が完成した6月下旬にいきなり申し込んだ。今思えば、現物ができていない状態で申し込むのは印刷ミスなどを考えるとリスキーな気がするが、当時は何事に対しても非常にそわそわしておりせっかちモンスターと化していた。目が血走った状態でどりゃーっと入力フォームにカタカタ書き込んで送信。返事を待つ。

 

ホームページには、

「しばらく経ってもご連絡のない場合は、現時点でのお取扱を見送りさせていただいたものとご理解くださいませ」と書いてある。できるだけ心を落ち着けてのんびり待ってみる。

が、返事が無いので段々そわそわしてくる。申込みから2週間経った頃に「あちゃー、ダメだったか」と諦める。泣く泣く、Excelで作った本屋さんリストの月日さんの行を薄い灰色に塗り潰す。

それからすっかり記憶から消えていたのだが、先日連絡を頂いて月日さんでの販売が決定した。急いでコンビニに駆け込み、買ったハイボールをとりあえずダバダバ飲む。逆転サヨナラホームラン、カキーン! Excelの行を灰色から販売OKを示す緑色に塗り替える。

 

こうして、なんやかんやで全国各地7店舗+3イベントでの販売が確定する。想像していたよりもとんでもないペースで様々なことが起きていく。日記を書き始めて数ヶ月後に現れた、鬱と躁を表す黒と白のさるぼぼは、今や2頭のイノシシの姿になった。

彼らは互いに顔を見合わせて僕に言う。

ゾロリせんせ、たいへんなことになってしまっただよ」

後ろの方からそんな声が聞こえてくるが、とりあえず無視して進む。流されるまま頑張ってみる。どうなるかは俺にもわからんっちゅうの!

 

漂流日記を各地のお店に発送しなければならない。納品書を書いてみるが、計算が全く合わない。30分ほど納品書とにらめっこ。やっと、消費税の計算が間違っていることに気づく。10%の消費税を加味する時に、×0.9とするか÷1.1とするかで間違えていた。ちなみに、当の本人は1×0.9、1÷1.1の答えは一致すると思っていたと供述している。本当に理系出身か、あんた? やだなあ、「数学が好き」と「計算ができない」は両立するんすよアハハ。

 

あはは......

 

そんな感じで、てきちゃんの弱点の1つに「お金の計算があきれるほどに苦手」が挙げられる。出張旅費精算でミスをすること数知れず。おそらく経理室のブラックリストに僕の名前だけがぽつんと載っている(ごめんなさい......)。

 

ゾロリせんせ、けいさんがわからないだよ......

先日の日記で紹介した電卓マスター「るきさん」に助けてもらうか、イシシとノシシを寺子屋に送り込んでそろばん修行させるしかない。