僕が偉大な10の理由。

顎の奥に力が入る。噛み合わせる。そのままさらに力を加えそうになっては、いけないいけないと緩める。ガルルルルと唸りながらスマホを見ている。

SUUMOで物件候補を絞り込み、いざ不動産屋とやり取りしてみると、既に商談中になっていたりする。嫌々ながら粘り強く問い合わせていくと、様々な不動産屋からメールがわんさかやってくるようになる。モテモテである、求めていない。挙げ句の果てに、どの不動産屋がどの物件の担当かわからなくなってしまう有り様である。

 

僕は不動産屋を全く信用していない。以前、自転車に乗っていたら不動産屋の営業に追いかけられ、なんと走って追い抜かされ、目の前で大の字に立ちはだかれ、それを避けようとして建物の壁に激突しそうになったことがある。その一件以来、体育会系の人間たちが持つ運動能力と根性と諦めの悪さに恐れをなしている。営業が出没しがちな交差点は避けるようになってしまった。

現在の住民が4月中頃まで退去しないために内覧できないので、類似した物件を紹介できますよなんて打診を受ける。強引な商談へ持ち込むためのおとり物件だったのかなあと疑ってしまう。そうして、要らぬところで精神をすり減らす。

それでも諦めずに探し続けて、明日大阪へ内覧に行くことになった。SUUMO以外のホームページでも、この物件の複数室が空いていることを確認している。これでおとり物件だったら、淀川の河川敷で泣きながら水切りをする。

 

とうとう会社から転居関係のメールが届く。転居スケジュールの設定、引っ越しの見積もり、することがなんだか多そうである。引っ越しを経験している先輩に助けてくださいとすがりつく。お忙しいにも関わらず、あれこれと相談に乗っていただき感謝感激。

産業医の先生には1日1日のスケジュールを決めるよう言われていて、この時間にはこれをするとキッチリ時間を区切ってスケジュールアプリに記入していた。しかし、内覧日が急に決まったりするような、いつ何をすればいいのかが大きく変化する中では適さないなと思い始める。結果、以前に使っていた別のアプリに戻すことにした。

 

昔の日記に方法を書いたこともあるけれど、まずはタスクを4つのリストに分けていく。

①最優先でやるべきこと

②したくないけど急ぎでやる

③全て終わらせてから楽しみたいこと

④したくないし、そもそも今じゃない

①をとっとと終わらせて、②はちょっとだけ手を付けて、③の読書などを夜にのんびり楽しむ。④は完全に無視。時間が経ったら④のタスクを①や②に移動させてようやく目を向ける。

 

時間ではなくタスク単位で考えるほうが、僕にはやっぱり合っている。さらに今回は⓪のリストを付け加えた。

⓪健康で文化的な最低限度の生活

別にたいそうなものではなく、「ラジオ体操をする」、「掃除機をかける」、「洗濯する」といった、日常的な10のタスクが入っている。タスクが終えれば完了済みの印を付けて、ラジオ体操したから偉いねと毎晩アプリを眺めては自分自身を称える。

 

ちなみに、10のタスクを全てこなせたことは無く、せいぜい5か6である。それでも、掃除機をそこそこの頻度でかけるようになったので、綺麗な部屋をそれなりに維持できている。偉いねえ。④のリストに眠っている「網戸の掃除」のタスク、やる気が全く出ませんねえ。

 


髪を切る8の理由。/南波志帆 - YouTube