光(5日目)

うとうとしているので記憶があやふやなのだが、どうも毎朝6時頃に外から大きな音が鳴り響いているようだ。誰だ。

6時半に起き、ラジオ体操と朝食。少し早く家を出ていれば、開かずの踏切に化ける前に向こう側へ渡れることを知っている。今日はサラリーマンがキックボードで通勤している姿を見る。電車は昨日より混んでいる。どの車両が空いているのか、研究が足りない。

始業20分前にデスクに到着。メール確認、名刺作成の依頼、その他諸々。始業したら会社に置きっぱなしにしていたクロッキー帳を開いて来週の予定を立てていく。禁句の「とりあえず」を上司に言ってしまい、舌を噛みちぎりそうになる。

 

今日は、今年で入社2年目になる社員たちが1年間の成果・反省を報告する研修の日。たまたま同じ部門の社員たちの発表が午前中だったので、オンラインで聴講する。みんなの発表を見てて、負けられないなあと思う。

そういえば、僕が発表した時はどんなパワポだったかなと思い、フォルダから引っ張り出す。確認してみるが良くも悪くもスタイルが何一つ変わっていないように感じる。「一筋のストーリーのみを示す」という根幹の思想は変わらず、伏線回収させながら狙いに合わせて少し変化させるだけ。スライド枚数も少なく、結構ミニマル。余計なことは書かず言わず。軽い力でストンと貫く。

スタイルは変わらなくても、あの頃から頭の中は変わったのだろうか。少なくとも三途の川を引き返してからは、暗闇の中に光を求めて潜っていくような人間になってしまった気がする。頭の中でロジックとレトリックが平行に滑っていく感じ。それを言い表す言葉は深みとなるか、淀みとなるか。深みも伝え仕損じたら淀みになるように思う。淀みに光は届かない。

6月頭に社長と面談することになった。この時も見せ方を考えないといけないな。そういうことを念頭に入れて来週の予定を組み立てる。

あっという間に正午、会社を出て茶屋町ジュンク堂に行く。1週間のごほうびに高瀬正仁の『評伝 岡潔 星の章』を買う。カフェでのらりくらりと読み、少しうたた寝をして、今はこの日記を書いている。

働けるかどうか心配だったけれども意外と大丈夫だった。杞憂。家で仕事のことを考えることはあってもさらりと流せるようになった。油断せずに、土日はグースカ、また来週。